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22019年に第1回を開催して以来、インディアンムービーウィーク(IMW)では、映画製作がさかんな言語圏(北インド:ヒンディー語/南インド:タミル語、テルグ語、マラヤーラム語、カンナダ語)の日本未公開作品を中心に、24作品を上映してきました。このたび、日本初上映作品2本に加え、これまでの上映作品の中からIMWの「ベスト・オブ・ベスト」といえるセレクションを上映します。無双のインド映画ラインナップお見逃しなく!
映画監督を目指すカールティクは、映画監督コンテスト番組に出場する。セミ・ファイナルで選外になりかけたが、審査員を務めたプロデューサーから長編映画の製作を持ちかけられる。提示された条件は、壮絶なギャングの抗争をテーマにした映画をつくることだった。カールティクは命の危険も顧みず、南インドのマドゥライで悪名を轟かせる凶悪なギャングのボス、セードゥに関してリサーチを始める。
タミル語映画界の若き鬼才、カールティク・スッバラージ監督(ペーッタ)の出世作である本作は、秀逸な音楽にのせた「ギャングスター・ミュージカル」。緊張感が漂う前半からは予測できないエンディングに度肝を抜かれる。残虐かつユーモラスなギャングを演じたボビー・シンハーは、インド国家映画賞をはじめとする主な映画賞の助演賞を総ざらいした。原題は「心を冷やす」という意味を持つ、マドゥライ名物のアイスクリーム・シェイクの名前。
監 督 | カールティク・スッバラージ(ペーッタ) |
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出 演 | シッダールト(バードシャー テルグの皇帝)、ボビー・シンハー(キケンな誘拐)、カルナーカラン(キケンな誘拐)、ナーサル(バーフバリ)/ 特別出演:ヴィジャイ・セードゥパティ('96、キケンな誘拐) |
音 楽 | サントーシュ・ナーラーヤナン(キケンな誘拐、僕の名はパリエルム・ペルマール) |
ジャンル | ドラマ / コメディ |
マドゥライを支配するマフィアの首領シヴァンに育てられ、その右腕として地域を仕切るシャクティのあだ名はジッラ(縄張り)。ある時シヴァンは、新しく着任した警視副総監から犯罪集団の取り締まり強化を宣言される。危機感を感じたシヴァンは嫌がるシャクティを、介入抑止のため警察官にさせる。だがそれは、親子断絶の始まりだった。
タミル語映画界の人気俳優、ヴィジャイ(ビギル 勝利のホイッスル)と、〝完璧俳優〟と称されるマラヤーラム語映画界の大スター、モーハンラール(ザ・デュオ)が共演。ギャングものでありながら、コメディ満載、ダンスもあり、家族のドラマにほろりとする。京都や鳥取で撮影されたソングシーンが含まれる。
監 督 | R. T. ネーサン |
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出 演 | モーハンラール(ザ・デュオ)、ヴィジャイ(サルカール 1票の革命、ビギル 勝利のホイッスル)、カージャル・アグルワール(バードシャー テルグの皇帝) |
音 楽 | D.イマーン |
ジャンル | ドラマ / コメディ / アクション |
大学で土木工学を学んだラグヴァランは、時代の花形のIT専攻でなかったばかりに、職が見つからない。理解ある母と、隣に越してきたシャーリニの二人から励まされ、大きなチャンスを掴むが、大手建設会社の御曹司と対決することになる。
「職のない若者」というインド映画の定番テーマを、ダヌシュならではのキレのあるアクションとダンス、恋愛、ファミリー・センティメントで彩った、爽やかで痛快な一作。初のセルフ・プロデュース作でダヌシュの持ち味が最大限に活かされている。IMW2020の人気作品。
監 督 | ヴェールラージ |
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出 演 | ダヌシュ(クローゼットに閉じ込められた僕の奇想天外な旅)、サムドラカニ(カーラ 黒い砦の闘い)、アマラ・ポール(神さまがくれた娘) |
音 楽 | アニルド(ペーッタ) |
ジャンル | ドラマ / コメディ / アクション |
区 分 | G |
弁護士になるという希望を胸に法科大学に進学したパリエルム・ペルマールは、同じクラスの女子学生ジョーと仲良くなる。しかし彼がダリト(不可触民)の出身であるために、二人の交際に反対するジョーの親族たちからの激しい差別に直面し、自らの存在について苦悩する。
気鋭のダリト出身監督が、青年の恋と苦悩を通して、インド社会に根強く残るカースト差別の現実を世に問うた作品。抑圧される者の魂の叫びを、洗練された映像と音楽、そして鮮烈な「青」のイメージとともに、圧倒的なリアリズムと幻想的表現とで描く。
監 督 | マーリ・セルヴァラージ |
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出 演 | カディル、アーナンディ、ヨーギ・バーブ(サルカール 1票の革命) |
プロデューサー | パー・ランジット |
音 楽 | サントーシュ・ナーラーヤナン(カーラ 黒い砦の闘い) |
ジャンル | ドラマ |
区 分 | G |
ロシア経由でケーララ州の片田舎にやってきた日本製ロボット、クンニャッパン。便利な機械を拒む頑固老人の心は、お手伝いロボットの登場によって変化していき、ロシアに働きに出かけた一人息子との関係も揺らぎ始める。
着ぐるみ感満載のロボット、中国風BGMと共に登場する「日系」ヒロインなど、脱力系コメディーに見せかけて、現代のケーララ社会への鋭い皮肉を随所に散りばめる。サウビン・シャーヒルとスラージ・ヴェニャーラムード、二人の性格俳優の演技も見もの。
監 督 | ラティーシュ・バーラクリシュナン・ポドゥヴァール |
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出 演 | サウビン・シャーヒル(ナイジェリアのスーダンさん、チャーリー)、スラージ・ヴェニャーラムード(アブ、アダムの息子)、ケネディ・シルド |
音 楽 | ビジバール |
ジャンル | ドラマ、コメディ |
区 分 | G |
アーンドラ・プラデーシュ州の小都市ネッルールで探偵業を始めた若いアトレヤ。レイプ殺人事件を調査するうちに、線路脇で身元不明死体が多数見つかるという別の怪事件に絡めとられていき、彼自身が容疑者となってしまう。
『きっと、またあえる』で重要な脇役を演じたナヴィーン・ポリシェッティが主演のユーモア・クライム映画。笑わせるだけではなく、インド特有の事情に根差した犯罪の恐るべき実態についても鋭く切り込む、考え抜かれた脚本が見事。
監 督 | スワループ R. S. J. |
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出 演 | ナヴィーン・ポリシェッティ(きっと、またあえる)、シュルティ・シャルマー |
音 楽 | マークK. ロビン |
ジャンル | 探偵、コメディ |
区 分 | G |
祭りの季節になると女の幽霊(ストゥリー)が現れ、若い男性をさらうという伝説がある町。仕立屋のヴィッキーはある日、古風で謎めいた女性に出会う。その頃、ヴィッキーの友人が、衣服のみを残し、幽霊にさらわれてしまう。
グローバル化したゾンビのコメディ『インド・オブ・ザ・デッド』の監督コンビが、脚本とプロデュースを手がけたゴーストホラー。カルナータカ州に伝わる怪談に基づいている。勢揃いした個性派俳優の存在感も見どころ。
監 督 | アマル・カウシュク |
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脚本・ プロデュース |
ラージ・ニディモールー & クリシュナDK (インド・オブ・ザ・デッド) |
出 演 | ラージクマール・ラーオ(バレーリーのバルフィ)、シュラッダー・カプール(サーホー、きっと、またあえる)、アパルシャクティ・クラーナー(ダンガル きっと、つよくなる)、パンカジ・トリパーティー(カーラ 黒い砦の闘い、生と死と、その間にあるもの)、ヴィジャイ・ラーズ(ガリーボーイ) |
音 楽 | サチン-ジガル(フライング・ジャット) |
ジャンル | ホラーコメディ |
区 分 | G |
失業中のセーカル、ケーサヴァン、パガラヴァンは、酒場で出会った誘拐犯ダースから仲間に誘われる。3人は迷いながらも参加することになり、チームは次々と身代金目当ての誘拐を成功させてゆく。しかしある日舞い込んだ一発大逆転の儲け話からトラブルに巻き込まれてしまう。
登場人物のキャラの濃さと予測不能のストーリー展開、全編に漂うシュールでシニカルな香りがあまりにも斬新な、タミルニューウェーブの傑作。2014年南インド国際映画賞(SIIMA)最優秀作品賞、最優秀新人監督賞を受賞。
監督・脚本 | ナラン・クマラサーミ |
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出 演 | ヴィジャイ・セードゥパティ('96、ペーッタ)、アショーク・セルヴァン、ラメーシュ・ティラク、ボビー・シンハー(ジガルタンダ、ペーッタ)、カルナーカラン(ジガルタンダ)、サンチター・シェッティ |
音 楽 | サントーシュ・ナーラーヤナン(カーラ 黒い砦の闘い、僕の名はパリエルム・ペルマール) |
ジャンル | クライム・コメディ |
2米国在住の大富豪スンダルは、タミルナードゥ州議会選挙への投票のため一時帰国でチェンナイを訪れる。投票所で彼が知ったのは、何者かが彼に成りすまして既に投票を終えていたということだった。スンダルは司法に訴えて再投票の権利を勝ち取るが、その過程で既存の政治家たちの腐敗を目の当たりにして、さらなる行動に打って出る。
『Thuppakki』(2012)、『Kaththi』(2014)と快作を飛ばしたムルガダース監督とヴィジャイのコンビの第3作目。「1票の重み」のテーマから始まり、現実世界の既成政党への批判を縦横に繰り広げたため、現地での封切り時には物議をかもした。強面なヴァララクシュミ・サラトクマールの迫力ある悪役ぶりも大いに注目された。IMW2019の人気作品。
監 督 | A.R.ムルガダース |
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出 演 | ヴィジャイ(ビギル 勝利のホイッスル)、キールティ・スレーシュ(伝説の女優 サーヴィトリ)、ヴァララクシュミ・サラトクマール、ラーダー・ラヴィ(ムトゥ 踊るマハラジャ) |
音 楽 | A.R.ラフマーン |
ジャンル | ポリティカル・スリラー |
区 分 | PG12 ※家族の焼身自殺の描写がみられるが、親又は保護者の助言・指導があれば、12歳未満の年少者も観覧できます。 |
1996年に高校を卒業したクラスメートが20年ぶりに集う同窓会。旅行写真家のラームは、初恋の女性ジャーナキに再会して心が揺れる。宵の口から夜明けまでのチェンナイの街を舞台にした2人の対話。
タミル映画の賑やかなイメージを覆すノスタルジックな純愛もの。ヴィジャイ・セードゥパティの不器用な男ぶり、トリシャーの涙目、主演2人の演技が圧倒的。夜のチェンナイの街路の詩情溢れる描写。IMW2019の人気作品。
監 督 | C.プレームクマール |
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出 演 | ヴィジャイ・セードゥパティ(ペーッタ、キケンな誘拐)、トリシャー・クリシュナン、アーディティヤ・バースカル、ガウリG.キシャン、ジャナガラージ |
音 楽 | ゴーヴィンド・ヴァサンタ |
ジャンル | ロマンス |
区 分 | G |
1980年代のカルナータカ州の片田舎。子供の頃から私立探偵に憧れていたのに、巡査の父親によって警察官にさせられたディワーカラ。配置された警察署に起きた難事件を、持ち前の推理力で解決する。
ノスタルジック&グラマラスな80年代の背景の中で、奇人変人揃いの田舎の人間模様が軽妙に描かれ、最後にはホロリとさせる。監督として注目の的のリシャブ・シェッティが、俳優としての力量も示した。さまざまな映画メディアで高く評価された1作。
監 督 | ジャヤティールタ |
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出 演 | リシャブ・シェッティ、ハリプリヤー、アチュート・クマール、ヨーガラージ・バット、プラモード・シェッティ |
音 楽 | B. アジャニーシュ・ローカナート |
ジャンル | ドラマ |
区 分 | G |